Formlabs社が新たにForm2 3Dプリンター向け歯科用材料を発表
※この記事はFormlabs社の発表を弊社で要約したものであり、内容で触れられているものはFormlabs社が予定している段階です。現時点では国内未発売・発売未定のものも含まれ、開発中のものについては国内法に準じていない場合もあります。ご留意ください。
Formlabs社、歯科用新材料を発表
Form2 3Dプリンターの製造元である米Formlabs社は、日本時間16日に告知の中で歯科3Dプリント用新材料を発表しました。
先日サージカルガイド製作用材料「Dental SG」(4/1に弊社より販売開始)を発売したFormlabsですが、今回新たに2種類の歯科用新材料を含む、全4種に及ぶデンタル材料ラインナップの構想を発表しました。
以下に発表から抜粋した概要を掲載します。
・歯科用新材料「Dental Model」(プレオーダー受付中・医療機器届出作業中)
模型用精密材料。樹脂模型・作業用模型のための材料で、矯正歯科・修復歯科等での使用を想定しています。
表面はマットで、積層痕がほとんど目立たないことが特徴です。
高い精度模型の造形が可能であり、クラウンやブリッジのコンタクトチェック用途に使用可能です。従来アナログ印象が行っていた機能の全てを置換できます。
・歯科用新材料「Dental LT Clear」(開発中)
生体適合材料。クラスⅡa相当の生体適合樹脂で、最大30日間口腔内に入れることが可能です。
外見は光沢があり透過性の高いクリアカラーとなっており、割れや摩耗に対して耐性があり高い強度を持っています。
プリントしたものを処理後そのまま口腔内に入れる"Direct Printed"の用途として、クリアライナー等での使用が想定されています。
他の直接プリントされた矯正器具等との相性も良いとのことです。
・歯科用材料「Castable」(4/1販売開始予定・医療機器届出済)
焼却可能材料。鋳造原型として使用可能なワックスパターンが造形できる材料です。
高い精度と滑らかな表面が特徴です。
今回formlabsから正式に歯科用ラインナップとしての発表がありましたが、弊社では既に医療機器承認を取得の上、4月1日より販売を開始する予定です。
・模型用材料「Gray V3」(販売中)
模型用途材料。CAD上で作成した模型を低コストに出力できます。スタディモデルの造形等を想定しています。
こちらは既に国内販売を開始しております。
以上4点が今回発表された歯科用途向け材料です。
また同時にFormlabsは歯科用CADメーカー、3Shape社との連携を行い、今後これらの材料について同社のソフトウェア用の設定や造形のフロー等を公開していく予定であるとしています。
さらにこの度の告知の中でFormlabsはForm2 3Dプリンターの歯科分野における展望についても語っています。
その中でformlabsは、従来使用されてきた高コスト・大規模な3Dプリント機器はForm2の競合製品であり、Form2は主にその精度や拡張性、信頼性といった点において疑念の眼差しを向けられてきたと述べています。
しかしながら彼らはテストの結果、Form2の最適化された光学性能・ユーザーエクスペリエンスは今までの常識を超えた品質を生み出すことが可能であり、機体に最適化された専用材料と合わせて従来70,000ユーロ(およそ850万円)程度で販売されてきた機種と同等程度の造形物を提供できると結論付けています。
その上でForm2はその低コストから今まで高くそびえていた導入障壁を取り払い、投下コストは1年と言わず数カ月のうちに回収できるとformlabsは主張しています。クラウドベースのプラットフォームで複数台を管理できることから、必要に応じて機体を増やすことで生産スピードや量を調整した方が、高価で大きな3Dプリンターを1台導入するよりも良いということです。
加えて今回の歯科用新材料の登場によって、Form2は歯科分野においてより幅広い製造用途を得ました。この機にForm2 3Dプリンターの導入を検討されてはいかがでしょうか。
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なお、Formlabs社は今月21日~25日の日程でドイツ・ケルンにて開催されるIDS、国際デンタルショーに出展し、今回発表された内容のデモンストレーションを行います。